三部構成

コラム

講座の中でも出てくる「三部構成」について。
序論、本論、結論の3つのパートで話を組み立てましょうという部分です。
三部構成はシンプルだけどパワフル。
そう信じて皆さんにお伝えしているわけですが。。
同じ内容の話でも、三部構成で組み立てるだけでぐっと説得力が変わるから本当に不思議なのです。

三部構成はなぜ強力なのか?

「一番伝えたいことをはじめに伝える」
結論から話す、ということなわけですが、実はこれが一番難しいステップなんです。
一番伝えたいことがはっきりしていなければずべてがぼやけます。

結局「で、何が言いたいの?」となりますね。
言われても当然。
だって話してる本人がわかってないのですから!

一番伝えたいことをはじめに言える、とうことが「これを伝えたいんだ!」という気持ちを届けてくれるのです。

「伝える」ために必要なこと

「伝える」ために必要なのは気合いだけではありません。
スキルや戦略、タイミングや事前準備も大事です。

でも小手先のテクニックやら何やら以上に必要なことがあります。
それは、これを伝えたいのだという「覚悟」です。
その覚悟があればこそ、表情や声に「気持ち」や「感情」が表れる、だから「伝わる」のです。
「これについて話すんだ!」という決意表明。
それは覚悟を示すこと。見せることなんです。

報連相の場面で特に三部構成がパワーを発揮するのはその覚悟がビシッと伝わるからです。

「起承転結」との違い

これは「4コマまんが」です。
ストーリーを語るなら断然こちらのほうが効果的。
だから、エピソードを語る部分にはもってこい!
ぜひドキドキワクワクの「あなたのドラマ」を聞き手にも共有してもらいましょう。

しかし。
「転」で話がひっくり返るわけだから、忙しいビジネスシーンには不向きです。
「起承転結」で報告されたらたまったものではありません。

「前置き長いよ…」「だったら結論から言ってくれ!!」と言われてもしかたありません。
短時間にわかりやすく、かつ確実に伝えたいなら起承転結より三部構成が断然お勧めです。

「序破急」との違い

某人気アニメの映画タイトルにも使われてました。「急」は「Q」でしたが。
雅楽発祥と言われている「序破急」は、演劇やドラマの流れのモデルとされています。
ストーリーが進むにしたがって展開のスピード感が高まっていく…観客や視聴者の期待感や共感も高まっていき、いよいよクライマックスへ…そんなイメージです。
起承転結の「起・承」が「序」、「転」が「破」、「結」が「急」にあたるとも言われています。(諸説あります)3つのパートに分かれている、という意味で「序破急の三部構成」と呼ばれることもあるようです。
つまり、「序破急」は「起承転結」を三部構成に組み直したものと見做せるわけです。

ということで、私たちがお伝えしている「序論・本論・結論から成る『三部構成』」と「序破急」は違います。
私たちの三部構成では「序論=結論」です。(つまり内容的には二部構成!)

構成の話ではないが三文字つながりで…「守破離」について

茶道や武道でよく使われる言葉です。茶道の千利休の著に端を発する言葉と言われています。
師弟関係を表すとも、芸事を習得し一人前に独り立ちするまでの過程を示すものとも言われます。

「守」:師匠の教え通りにまずは素直に「型」を守り真似ること

「破」:創造性やオリジナリティを模索した先で「型」を破る段階

「離」:「型」を尊重しつつも独自の道を進み新境地を拓く

古典芸能や武道はもとより、スポーツや様々なスキル習得、ビジネス展開、人や企業の成長にも通じる金言です。

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